• 操体法はからだの声に耳を傾けて、自力自療を誘導する安全な療法です

    リバーシングについて

    リバーシングリバーシングというものの内容に触れますと、この呼吸を発見し、体系化した先駆者であるアメリカの精神科医 レオナード・オル はこのように言っています。リバーシングは人に呼吸の仕方を教えるものではなく、呼吸そのものから自分で呼吸を学ぶ、直観的で繊細な行為である。 直観に基づくゆるやかなリズムに沿って吸気と呼気をつないでいくうち、魂であり、呼吸の源である内なる呼吸が、空気 ― 外なる呼吸 ― とひとつに溶け合うのであると。

    リバーシングとはなめらかに流れるような呼吸を長時間、休みなく、途切れることなく持続させる方法です。決して息を止めず、ためず、吸気がそのまま呼気につながり、呼気もまた一瞬も間をおかず、そのまま吸気につながっていきます。 息を吸い込み、吐き出す動きが互いに自然に流れ込み、ひとつながりとなって、境目のないリズミカルな呼吸の波が続いていく ― そこに呼吸とエネルギーが輪を描いてまわるイメージが生まれてきます。 リバーシングは生命エネルギーの強い流れを促し、長年抱えてきた感情的な収縮のパターンを解放へと導いていきます。 これは肉体とその他の微細体を開き、意識の他の状態  ― 誕生、死、そして無形なるもの ― の経験にまで導くためのカタルシスを伴わない呼吸法です。 このようにリバーシングとは開くことの、自分の呼吸と全体の呼吸をひとつにつなげることの体験です。

    もしあなたが「バース・トラウマ」という出産時に受ける肉体的・精神的な衝撃を意識的に通過することができたら、もしそれを再び意識的に生きることができるのなら、そのときには誕生全体の意味が変わってきます。 我々の子宮体験は自己の無意識の内に残っているのです。 リバーシングではバーストラウマに行きつくことができ、そのバーストラウマを再び経験できます。 そしてそれをもう一度経験すれば、バーストラウマは消え去ってしまいます。 意識的に経験されたものは一掃されてしまいます。 もうあなたの意識はバーストラウマに摑まえられてはいないのです。 眼を開ければ世界はより鮮やかに見えるはずです。